伊勢新聞

関宿保護へ消防訓練 職員や住民ら訓練 三重

【放水の実演をする消防職員ら=亀山市関町新所の御旅町公民館で】

【亀山】文化財防火デー(1月26日)に伴い三重県の亀山市と亀山市消防本部は28日、重要伝統的建造物群保存地区に指定されている「関宿」街道沿いの同市関町新所の御旅町公民館と隣接する「観音院」で、消防訓練を実施した。

同本部職員や地元消防第九分団、御旅自治会から計約40人が参加した。

同訓練は、同市の貴重な文化的財産「関宿」を火災や災害から保護するため、行政と地域住民の連携の確認と防火意識の向上が目的。同公民館の建物火災を想定。通報を受けた消防車両2台と指揮支援車が駆けつけ、放水を実演した。また、消防職員が地域住民を対象に、消火器と消火栓の取り扱いについて説明した。同自治会の落合正二会長(68)は「40世帯の自治会ですが毎年、救命と防火訓練を実施し、防災への意識付けをしている」と話した。

亀山消防署の倉田和彦署長は「現在、消防職員15人が『能登半島地震』の発生した石川県で、被災地の復旧に向け任務に従事しており、多くの文化財も被災していると報告を受けている」とし、「住民一人一人が火災や災害への意識を持つことが大事です」と講評した。