【伊勢】三重県伊勢市の県立宇治山田商業高校情報処理科の生徒らが23日、市のオープンデータなどを活用して考えた地域課題の解決につながるアイデアを、鈴木健一市長に発表した。
ビジネス情報管理の授業の一環。市と連携し、観光情勢や人口統計といった市が公開しているオープンデータを活用したり分析して、地域の課題と解決策を考え、毎年市長に成果を報告している。
本年度は、3年生33人が8班に分かれ、4月から活動。各班が、子育て支援や人口流出、少子化で増える廃校の活用などをテーマに掲げ、アンケート調査や企業との交渉、課外活動などに取り組みアイデアをまとめた。
鈴木市長を学校に招き、各班が発表。廃校の活用を考えた班は、防災デイキャンプの実施を提案した。地産地消と未利用食材の活用をテーマにした班は、地元産イチゴを活用したパンの開発と販売の活動を報告。若者に地元企業をアピールするためのSNS(交流サイト)による企業PRコンテストや、子育てイベントの提案などもあった。鈴木市長は「実行力、プレゼン力、企画力と、各班にいい点があった。皆さんの提案を参考にしたい」と講評した。
地産地消をテーマに取り組んだ池原慧都(けいと)さん(17)は「JAやパン店との交渉など、今後社会出て役立つ学びがあった。活動を通し、地域に興味を持つようになった」と話していた。