公文書を偽造したとして、三重県教委は23日、桑名市立大山田南小の女性校長(55)を停職3月の懲戒処分とした。また、乗用車で軽傷ひき逃げ事故を起こしたとして、津市立千里ヶ丘小の女性主査(48)を停職2月の懲戒処分とした。
県教委によると、大山田南小の女性校長は昨年7月、小学校の教科書採択協議会で調査員を務める教員2人に支払う旅費の受領書を偽造し、桑名市教委にある協議会の事務局に提出した。
校長は受領書を偽造するため、教員と同じ名前の印鑑を購入して使用した。支払いがないのを不審に思った教員が勤務先の校長に相談して発覚。2人への旅費は計1748円だった。
女性校長は23日付で依願退職した。県教委の聞き取りに「事務処理が遅れ、受領書の提出期限が迫っていた。(受領書の偽造は)着服を意図したものではない」と話しているという。
千里ヶ丘小の女性主査は令和4年11月、津市内の国道交差点で乗用車を運転中、横断歩道を歩いて渡っていた女性に接触。首などに加療約8日間のけがをさせたが、そのまま走行した。
女性主査は道交法違反(救護義務)と自動車運転処罰法違反(過失運転致傷)の容疑で書類送検されたが、不起訴(起訴猶予)となった。「当時は事故を認知できなかった」と話している。
また、県教委は生徒への指導方法を巡って犬のしつけに例える発言をした県立くわな特別支援学校の50代女性校長と、生徒の襟をつかんだ県立高の60代教諭を文書による厳重注意とした。
福永和伸県教育長は23日の定例記者会見で「公教育の信頼を大きく損なった」と陳謝。特別支援学校の校長を厳重注意にとどめた理由は「児童生徒への発言でははなかった」と説明した。