目標達成へ情熱と野心を 元サッカー日本代表・福田氏が講演 三重・四日市

【講演する福田氏=四日市市安島1丁目で】

【四日市】明治安田生命四日市支社主催のビジネス交流会「三重倶楽部」が22日、市内のホテルで開かれ、元サッカー日本代表でサッカー解説者の福田正博氏(57)が「目標達成への道のり―どんな状況でも諦めず、最善を尽くすこと」と題して講演した。講演会終了後の懇親交流会には約200人が出席し、参加者はPRタイムなどを通じて交流を深めた。

講演で福田氏は、同い年の三浦知良選手に対し嫉妬があったとした上で「エネルギーをどこに向けられるかが重要。僕はカズより上に行きたい、良い結果を残したいという気持ちが動機付けになった」と振り返った。さらに、成功の一つの定義として一つの世界で長くやることを挙げた上で、情熱と野心をどれだけ持ち続けられるかが成功を収めるために最も重要だと強調。「情熱は好きなものに出会えた時に内から湧いてくるもの。カズは『他にやりたいことが見つからない。始めた時より今の方がサッカーが好き』と話している」と語った。

また、現役時代に影響を受けた監督としてホルガー・オジェック監督を紹介。同監督が各選手の役割を明確にしてくれたことで、試合後にしっかり評価できて、明確な目標が見えるようになり、チームは3位に躍進。福田氏自身も得点王になれたとしたほか、同監督からもらった手紙に救われたと振り返った上で「気持ちを的確に捉え、承認欲求を満たしてくれた。しっかり見てあげることが重要」と語った。

最後に、実力を高めることと運を味方に付けることが大切とした上で「運は待っていても来ない。引き込むもの、努力したら付いてくるもの」と強調。「自分はついていると思い込むこと。思い込むためには、言葉を変えることと笑顔をつくること。一流選手は常に表情が緩んでおり、リラックスが重要」と締めくくった。

福田氏は中央大を卒業後、三菱(現浦和レッズ)に入団。日本人初のJリーグ得点王に輝いたほか、日本代表でも活躍。引退後は日本サッカー協会のアンバサダーなどを務めた。