能登地震「支援本部」を設置 三重県の部局連携、派遣職員が報告

【被災地で担当した業務を報告する職員=県庁で】

三重県の各部局が連携して能登半島大地震の被災地を支援するため、県は15日、部局長などでつくる「支援本部」を設置した。これまでに実施した支援や将来的に想定される支援などを確認。被災地に派遣された県職員のうち、8人が現地で支援に当たった経験を紹介した。

県によると、支援本部は、各部局が実施している支援の状況や被災地が求めている支援の内容を全庁的に共有することなどを目的として設置。一見勝之知事が本部長を務める。

会議では、県が国からの指示で支援を進めている石川県輪島市の現状について、県の担当者が報告。現在も146の避難所があり、7611人が避難していることなどを説明した。

県内からは、避難所を運営する職員や緊急消防援助隊、DMAT(災害派遣医療チーム)などを派遣し、交代の派遣も進めていると報告。今後は災害廃棄物の処理などが想定されると説明した。

輪島市から戻った県職員らは「市役所周辺でも通行止めが多い」「輪島市の職員は避難所の対応から離れられず、住民からの問い合わせにも追われていた」などと、現地の状況を報告した。

一見知事は「石川県から感謝されているのは、職員が頑張っているおかげ。災害廃棄物の処理などで業務が増える可能性がある。各部局には自分事と思って対応してほしい」と述べた。

また、南海トラフ地震について「今後、確実に来る」と強調。「目の前にいる被災者を救うことが最も大事だが、今回の経験を南海トラフ地震の対応に生かしてほしい」と呼びかけた。