【四日市】一年の海の安全と豊漁、無病息災を祈願して巨大なやぐらとともにしめ飾りなどを燃やす伝統神事「東富田どんど祭り」が13日夜、四日市市東富田町の西広場で開催された。東富田地区連合自治会主催。
北一番基から南五番基まで並べたやぐらは、高さ約6メートル、直径約5メートル。松の木をしんに、モウソウチク15本で円すい形に組み上げ、稲わら約100束をつるしている。
午後6時を合図に祭礼委員らがお神酒で清め、南から北に向かって順に点火。やぐらは竹のはぜる音を響かせ、火の粉をまき散らして一気に燃え上がった。見物客や地域住民らが遠巻きにして見守り、針金につるした鏡餅をおき火で焼いて無病息災を願っていた。
加藤正彦連合自治会長(69)は「コロナ前までは15町が各1基ずつ制作してきたが、やぐらの作り手不足や稲わらの調達が困難なこともあり、昨年から3町で1基と規模を縮小した。伝統を絶やさず地域の絆を強めていきたい」と話していた。