帝国データバンク四日市支店は11日、昨年12月分の三重県内景気動向調査結果を発表した。「景気が良い」と答えた企業から「悪い」と答えた企業を差し引いた県内の景気DIは42・6で、前月から2・5ポイント悪化した。また、同社の津支店は昨年の倒産件数が134件だったと発表。リーマン・ショックの影響が残る平成22年(135件)以来、13年ぶりの高水準となった。
四日市支店によると、県内の景気DIが悪化するのは3カ月ぶり。前年同月比では1・1ポイント改善した。前月は17位だった全国順位は34位に。2カ月ぶりに全国平均(44・9)を下回った。
規模別では、大企業が前月比9・8ポイント減の41・7。中小企業は1・8ポイント減の42・7。6カ月ぶりに中小企業が大企業を上回った。業界別では前月と比較可能な8業界のうち6業界が悪化した。
四日市支店は「価格転嫁の遅れや人手不足、賃金上昇などの反動で景況感が悪化した。能登半島地震によって生産や荷動きが鈍化すれば、景気回復の速度が低下する可能性もある」としている。
また、同社の津支店によると、昨年12月の倒産は前月比6件増の13件だった。2カ月ぶりに増加し、前年同月と比べても6件多い。13件の負債総額は6億3千万円だった。
昨年中の倒産件数(134件)は前年比で56件の増加。負債総額は前年比68億5700万円増の166億5400万円。平成30年(172億400万円)以来の水準となった。
津支店は「原材料価格の高騰や人手不足など、さまざまな要因が重なって事業継続を断念する企業が増加傾向にある。今後も中小企業を中心に倒産が増える可能性は否めない」としている。