【鈴鹿】９日午後３時40分ごろ、鈴鹿市末広北２丁目のアパートの１室で、この部屋に住むアルバイト近藤康夫さん(77)が居間で倒れていると、親族から鈴鹿署に通報があった。署員が駆けつけたが、近藤さんはすでに死亡していた。近藤さんの首に絞められたような痕があり、県警は10日、近藤さんが何者かに殺害されたとして、殺人事件と断定。同署に捜査本部を設置した。
県警は司法解剖の結果、死因は頸部（けいぶ）を圧迫されたことによる窒息死だったと発表。９日未明ごろに死亡したと推定した。
県警によると、近藤さんは衣類が首に巻き付いた状態で、あおむけに倒れていた。着衣に大きな乱れはなかったが、頭部や両腕に内出血などのけががあったという。
近藤さんはこの部屋に１人で暮らしていた。親族が近藤さんと連絡がとれないことから不審に思い、９日にアパートを訪問したという。
県警は10日、司法解剖して死因などを調べるとともに、アパートで現場検証を実施。捜査員が部屋の中やバルコニーなどを入念に調べた。
現場は伊勢鉄道玉垣駅から北西に約１キロの住宅地。近くに住む会社員の男性(45)は近藤さんと面識がないといい、「普段は静かな住宅地。びっくりしている」と話した。
アパート前の道をよく歩いて通るという女性(69)は「何が起きたか分からないので怖い。早く原因が分かってほしい」と話した。