【津】三重県津市大里窪田町に伝わる市指定無形民俗文化財「窪田獅子舞」の奉納が2日、同町内で始まった。3年に一度の前回はコロナ禍で中止したため6年ぶりの奉納で、今回初めて舞い手に女子も参加。小1―40代が1カ月半練習を重ねた神楽舞を2日間披露する。
同地区の獅子舞は五穀豊穣や地域の発展を願って江戸時代に始まり、大正期に一度途絶えたが昭和24年に復活。経験者らで作る保存会組織「春月会」が継承している。
初日はJR一身田駅前と窪田集会所前で舞を披露。笛と太鼓の祭りばやしに合わせて口取がささらを鳴らして誘導し、獅子は時にゆったりと、時に勇壮に舞った。近くに住む女性(80)は「その時その時の感動があり何度見てもいい」と拍手を送った。
主催する窪田町自治会の柴田則愛会長(69)は「少子化、働く人の高齢化で伝統をつなぐことは難しい。時代に合わせることは必要」と話した。
3日は石積神社で町内舞、式典、舞込みがある。