伊勢新聞

今年の一字は「戻」 知事「生活徐々にコロナ前に」 三重

【定例記者会見で、今年の一字を発表する一見知事=県庁で】

一見勝之三重県知事は26日、年内最後の定例記者会見で、今年の一字を「戻」と発表した。新型コロナウイルスの5類移行によって「県民の生活が徐々にコロナ前の状態に戻りつつある」などと解説した。

一見知事は最も印象的だったことに、志摩市で開かれたG7三重・伊勢志摩交通大臣会合を挙げた。「多くの方がおいでになった」と振り返り、経済効果が98億円に上ったことを改めて強調した。

このほか、中勢パイパスが事業化から40年を経て全線開通したことなどを回顧。子ども・子育て関連の施策に重点を置いた本年度の一般会計当初予算は「自らが初めて編成した」と振り返った。

「残念なこと」として、保護者や保育士、障害者施設職員による虐待が相次いで発生したことを挙げた。「弱い人がつらい思いをしている。来年はこのようなことがないよう、しっかり取り組む」と述べた。

来年は「もっと伸びる年にしたい」と強調。「経済は戻りつつあるが、まだ100%ではない」とし、経済の回復に注力する考えを示した。「人口減対策方針に基づく具体的な施策を展開したい」とも語った。

年末年始の過ごし方については「官舎でゆっくり過ごしたい。年明けは日帰りで亀山の実家に行く」と説明。「職員に考えてもらいたいことや、お願いをすることなどを考えてみたい」と語った。