三重労働局は26日、11月の一般職業紹介状況を発表した。県内の有効求人倍率(季節調整値)は1・26倍で、前月から0・03ポイントの低下。県内の有効求人倍率が低下するのは3カ月ぶりとなる。
全国順位は一つ上げて24位。6カ月連続で全国平均を下回った。「改善の動きに一部で弱さが見られる。物価上昇などが雇用に与える影響に注意する必要がある」との判断は5カ月連続で据え置いた。
同局によると、有効求人数は前月比2・4%(746人)減の3万782人で、2カ月連続で減少。有効求職者数は0・4%(104人)減の2万4388人で、4カ月連続で減少した。
新規求人倍率は0・1ポイント減の2・02倍。2カ月連続で低下した。18業種のうち11業種の新規求人が前年同月比で減少。「2024年問題」への対応から運輸・郵便業の新規求人が4カ月ぶりに増加した。
一方、製造業の新規求人は10・7%(168人)減の1408人で、9カ月連続の減少。「先行きの不透明感から正規雇用には踏み出しづらく、パートや派遣社員で様子を見ている」との声があるという。
金尾文敬局長は雇用情勢について、県内全ての安定所で有効求人倍率が1倍を上回っていることなどを踏まえて「雇用情勢は悪化していない。引き続き1・2倍前後で推移するだろう」との認識を示した。
一方、製造業の求人については「人手不足感はあるが、慎重な状況。中国からの受注も減少している」と説明。ダイハツの認証試験不正問題による影響も含めて「自動車関連は不確定要素が多い」と語った。