【志摩】三重県志摩市の橋爪政吉市長は26日、今年最後の定例記者会見に臨み、今年一年の出来事を振り返った。来年の字として「躍」の漢字を挙げ、「市民の皆さんが躍動し、観光面を含めて経済的にも活発化していくような年にしたい」と抱負を述べた。
橋爪市長は、6月に市で開催されたG7三重・伊勢志摩交通大臣会合を振り返り、「各国大臣や関係者らに英虞湾サンセットクルーズや地元食材の活用、海女・真珠のPRなどを通じて市の魅力を十分に発信することができた」と話した。
令和7年秋に県で開催される「第44回全国豊かな海づくり大会」の式典行事会場が阿児アリーナに決定したことについては、「天皇、皇后両陛下のご臨席を賜ることが恒例となっている行事なので、市民の皆さんに協力していただき、さまざまな方と情報交換しながらしっかりと準備を進めたい」と述べた。
来年の字「躍」は口頭のみで挙げた。
ほかの今年の出来事は次の通り。
志摩市ににぎわいが戻った▽志摩市の若い世代が大活躍▽スペイン・トライアスロン連盟とホストタウン交流覚書締結▽しまスマイル商品券を販売▽志摩市を中心に撮影された映画「親のお金は誰のもの 法定相続人」が公開▽市観光農園来園者数が増加。コキアも人気▽インバウンド(訪日客)誘客に向けての取り組み。フランスでトップセールスを実施▽国道167号恵利原―五知間のトンネルの貫通式開催。名称も決定―。
魚の死骸大量打ち上げの対処に感謝
橋爪政吉志摩市長は26日の定例記者会見で、今月12日頃から大王町の波切漁港でカタボシイワシの死骸が大量に打ち上げられたことについて触れ、「地元の漁業者が総出で迅速に対処してくれたので市としても助けられた。県や市、漁業者の皆さんの連携がスムーズにいった」と感謝した。
市によると、13―15日まで漁業者と市職員が死骸を陸揚げし、16日から三重県が主体となって回収作業を実施。死因は酸欠の可能性が高く、これまでに回収した約149トンのうち84トンは肥料となる有価物として搬出し、43トンは一般廃棄物として処理。22トンは港に置かれ、年内に処理する予定。鮮魚や活魚の一部も流通を開始しており、27日から県が港奧の海水をポンプでくみ上げて処理するという。