伊勢新聞

今できることは何か 津・芸濃中で研修会、卒業生バレー選手の講話も 三重

【意見を共有する参加者=津市芸濃町椋本の市立芸濃中で】

【津】三重県津市芸濃町椋本の市立芸濃中でこのほど、同中生徒会が主催する「ウインターリーダー研修会」があった。校区の小4―中3と地域住民計約60人が参加。講話とグループ協議で「今自分にできることは何か」を考えた。

世代を超えて交流を図り生き方を考えるきっかけにしてもらおうと旧芸濃町時代から続く行事。今回初めて卒業生による講話を取り入れ、同中の生徒と校区の芸濃・明両小の児童計56人、芸濃まちづくり協議会の会員ら6人が参加した。

【自身の経験を話す落合さん=津市芸濃町椋本の市立芸濃中で】

講話は同中卒業生でバレーボールV2リーグ「ヴィアティン三重」キャプテンの落合一輝さん(30)が登壇し、中学時代交通事故で友人を亡くした経験や選手と銀行員を両立する現在の活動を紹介。今を大切に過ごし常に周囲に感謝するよう助言した。

その後児童生徒は11班に分かれ、会員らを交えて心に残った内容を共有。自分にできることとして「計画を立て内容の濃い一日を過ごす」「仲間や家族との時間を大切にする」「気持ちを言葉にして伝える」などと書き出した。

2年の中根穂乃さん(13)は「これからの気持ちを考える機会になった」、3年の大坪星之介さん(15)は「世代の違ういろんな人の意見が聞けて良かった」と感想を話した。

同協議会顧問の紀太功さん(85)は「皆自分の生活に結びつけ考えていた。子どもたちの意見にはっとすることがある」、同中の敷地哲也校長は「近未来のモデルから学び、子どもと大人が一緒に考えることで地域を愛する心が育つといい」と期待した。