▼問題山積の大阪万博だが、最大の問題は大阪が万博にふさわしい都市とは言えないこと。現在、世界中でスマートシティ(未来都市)化が進んでいるが、大阪は最も遅れている
▼スマートシティとは、IoTやAI(人工知能)など最新テクノロジーが駆使された街で、電力はすべて再エネで供給され、走るクルマは自動運転のEV(電気自動車)、ビルはみなスマートビルといった街だ
▼スイスの国際経営開発研究所(IMD)が発表しているスマートシティランキングによると、大阪は世界141都市中98位。しかも、63→80→90→98位と毎年順位を落としている。ちなみに東京も46→73→67位→72位
▼トップはチューリヒで、アジア最上位はシンガポールの7位。北京は12位、ソウルは16位だから、日本の都市の時代遅れぶりは際立っている
▼政府は2016年策定の「科学技術基本計画」で、国を挙げてスマートシティ建設を促進することを決めたが、いっこうに進んでいない。前回万博のドバイは17位。大阪万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。もはや恥をさらすのは確実で、国民として耐えられない。