伊勢新聞

拳銃強盗想定し訓練 四日市南署と百五銀行員 三重

【人質を取り、拳銃で脅して金を要求する強盗犯(左)=四日市市前田町の百五銀行追分支店で】

【四日市】三重県警四日市南署は21日夕、同市前田町の百五銀行追分支店で、金融機関対象強盗を想定した防犯訓練を実施した。署員4人と同支店行員6人が参加した。

客を装った強盗犯役の署員が、窓口で「ニーサのパンフレットを」と声をかけ、窓口の行員が席を離れた直後、カウンターを乗り越えて侵入。支店長を人質にして模擬凶器の拳銃を発砲しながら、「全員立て、動くな」「両手を上げて壁を向け」と脅し、金庫の中の金を要求した。強盗犯は背中越しに発砲を繰り返し、人質を突き放して、金の入ったバッグを奪って逃走した。

人質解放後、行員らはカラーボールを持って逃走する犯人を追う訓練をした。同署生活安全課長は「最優先は身の安全、訓練によって、どういう動きをすればよいかを再確認していただきたい。緊急通報ボタンを押せば警察が異常を察知して出動します」と話した。

三橋剛支店長(53)は「人質にされて何もできなかった。行員一同、気持ちを引き締めて、防犯意識をより一層高めたい」と話していた。