パラ陸上前川選手「失敗してもいい」 四日市四郷高で講演会

【講演する前川選手=四日市市八王子町の四日市四郷高校で】

【四日市】三重県四日市市八王子町の四日市四郷高校は13日、津市出身で東京パラリンピックに出場した陸上走り幅跳びの前川(まえがわ)楓選手(25)=大阪府泉佐野市、新日本住設=を招き、講演会を同校体育館で開いた。全校生徒519人とPTAの役員らが耳を傾けた。

前川選手は中学3年のとき、交通事故で右脚を失った。そのときの心境や、その後の学校生活でのエピソードなどを話した。

医師からの勧めで平成26年からパラ陸上を始め、同28年のブラジル・リオデジャネイロパラリンピックで4位、令和3年の東京大会で5位と、2大会連続でオリンピック入賞を果たした。

前川選手は「これまでの経験が、今の自分をつくってくれた」と振り返り、「当たり前の日常は、決して当たり前ではない。一度しかない人生。感謝の気持ちを忘れずに、失敗してもいいから、いろんなことに挑戦していってほしい」と生徒たちにエールを送った。

2年の齋木悟天さん(17)は「普通の生活が、決して当たり前ではないことが分かった。とにかく今を楽しんで、頑張っていきたい」と話した。