ティッシュに書や絵 書道家の飯田祥光さんが作品展 三重・志摩

【ティッシュペーパーに書や絵を表現した作品などを展示した飯田さん=志摩市阿児町鵜方の横山ビジターセンターで】

【志摩】三重県志摩市阿児町鵜方の横山ビジターセンターで、伊勢市の書道家、飯田祥光さんの作品展「筆の伝言」が開かれ、ティッシュペーパーに書や絵を表現する飯田さんならではの作品が訪れた人の目を楽しませている。来年1月上旬に作品を入れ替え、2月3日まで展示する。

飯田さんは書道教室「祥裕会」を主宰。書の継承を目的に後進の指導に力を入れるほか、ロゴデザインや似顔絵イラストを制作し、テレビドラマの手元吹き替えを担当するなど活躍の場を広げている。

書を極めるために約4年前から、細い筆を用いて墨の含ませ方などを工夫しながら、普段は書道用として使わないティッシュに美しい線質の仮名書や絵を表現。今回は、古典からの表現を見てもらおうと同展を開いた。

会場には、ティッシュを用いて宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の一節をしたためた作品や、サンマの絵とパソコンに取り込んでプリントした「秋刀魚」の文字を組み合わせた作品、外国人観光客に向けて横山展望台や真珠をPRする作品など25点を展示。西行法師の和歌を書いた色紙に立体の竜の切り絵を添えた作品もある。

24日午後2時から、ティッシュを使った作品制作を会場で実演する。飯田さんは「今後も書道を広めていきたい。作品を見て日本の伝統を感じてもらえれば」と話した。