伊勢新聞

停電復旧で連携訓練 中電パワーグリッドが台風想定

【応急送電のためケーブルを接続する作業員=津市美里町五百野の中部電力パワーグリッド中勢外線訓練所で】

中部電力パワーグリッド三重支社(速水敏浩支社長)は8日、津市美里町五百野の同社中勢外線訓練所で非常災害実動訓練を実施し、県内7つの事業所から約100人が参加した。台風などによる停電を想定し、高圧断線の復旧や応急送電の訓練などに励んだ。

同訓練は、甚大化する台風災害などに円滑に対応するため、従業員の対応力の向上を図ることが目的。大規模災害にも迅速に対応するため部門間連携を強化しようと、配電部門だけでなく、変電部門や送電部門にも呼びかけ実施した。

高圧発電機車による応急送電訓練では、台風による土砂崩れが病院の手前で発生し、電線が断線し、病院に送電できないと想定。高圧発電機車が土砂崩れの箇所を迂回(うかい)して移動し、電線に送電ケーブルを接続し、車から病院へ電気を送った。

訓練を担当した中部電力パワーグリッド三重支社配電運営グループの川村雄作班長は「さまざまな事業所のメンバーと急造で組んだ班だったが、個々の作業レベルが高かったので思ったより早く復旧できた。停電が発生した時も、作業レベルを保持しながら一秒でも早く電気が復旧できるようにしていきたい」と話した。