平畑県議が女子生徒容姿を点数化「すごくきれい100点」常任委で発言

【総括的質疑で発言する平畑議員=県議会議事堂で】

平畑武県議(新政みえ、2期、鈴鹿市選出)は8日に開かれた予算決算常任委員会の質疑で、茶振興のイベントに協力した女子高校生について「すごくきれいで完璧に100点」と述べた。外見への評価とも取れる発言で、次いで質疑に臨んだ同じ会派の議員が「ルッキズム(外見至上主義)は子どもたちを追い込む」と指摘。平畑議員は取材に「誤解を招く発言をして申し訳ない」と話している。

平畑議員は常任委の質疑で、先月29日に多気町内で開かれた茶振興のイベントで女子高校生にスイーツを提供してもらったことを紹介。「非常においしかった。また、その女性もすごくきれいな2人で完璧に100点だと思った。味も含めて」と発言した。

これに対し、続いて質疑に臨んだ小島智子議員(新政みえ、4期、桑名市・桑名郡)が「平畑議員の発言を一つ訂正したい。一人一人が個性的で認められるべき存在。ルッキズムという言葉があるが、子どもたちは顔立ちや背格好にとらわれている」と指摘した。

その上で「私たちはそのようなことを払拭するように動かなければならない。そのように評価してしまいがちだが、子どもたちを追い込むこともあり得る」などと指摘。複数の議員から拍手が上がり、小島議員は「ありがとうございます」と返した。

この日の予算決算常任委は来年度の当初予算要求状況に対する総括的質疑として実施し、議事堂の全員協議会室で開催。平畑議員を含めて10人の委員が質疑に臨んだ。質疑は県議会のホームページを通じて中継され、現在も録画が視聴できる状態にある。

平畑議員は委員会後の取材に対し、発言の意図について「スイーツを100点と言った。(ルッキズムの)意味はなく、そのように取られたら心外」と釈明しつつ「誤解を招く発言をしたことは申し訳ない。そのようなことは言わないようにする」と語った。

小島議員の指摘に拍手をした稲森稔尚議員(草の根運動いが、3期、伊賀市)は取材に対し、平畑議員の発言について「容姿を点数化して評価したことに強い違和感を覚えた」と説明。「県議会はジェンダー平等を求める潮流から取り残されている」と話した。

同じく小島議員の指摘に拍手を送った吉田紋華議員(共産党、1期、津市)も「平畑議員の発言を受けて笑い声が上がっていたことも問題。小島議員に声を上げてもらったことは良かったが、議会には人権感覚がなくても許される雰囲気がある」と話した。