米寿の伊藤監督、生涯現役に意欲 三重大野球部率いて半世紀超

【米寿記念のスパイクシューズを贈られた三重大・伊藤監督】

三重大学硬式野球部(東海地区大学野球連盟三重県リーグ)の伊藤清一監督(88)の米寿を祝う会が2日、津市内で開かれ半世紀以上学生野球の現場に立ち続ける名物監督の祝福に県内大学野球関係者が集まった。

同大野球部OBの同監督は1935年生まれ。大学卒業後、家業の傍ら監督を務めてきた。全国大会出場は通算3回。2017年春以来三重県リーグの頂点から遠ざかるが、連覇中の皇學館大にこの秋2季ぶりの土をつけるなど変わらぬ存在感を放っている。

投手を中心とした粘り強い守備、機動力も駆使した攻撃が持ち味。県高野連の審判部長も長く務めた影響で試合のスピードアップ化にも気を配り、年を重ねてもベンチから出る時、戻る時の駆け足を怠らない。

孫世代となった選手たちから「ありがとうと言われる時が一番うれしい」。県内で切磋琢磨(せっさたくま)する指導者仲間らから贈られた「88」の数字入りの特製シューズに相好を崩し「やめておけ、と言われるまで続けたい」と生涯現役に意欲を見せた。