24年問題「軟着陸」へ注力 中部運輸局の金子局長 津・三重

【小林社長(左端)と話す金子局長(中)、村上支局長=津市本町の伊勢新聞社で】

【津】国交省中部運輸局長の金子正志氏(55)が29日、三重県津市本町の伊勢新聞社に小林千三社長を訪れ、今後注力する物流や観光などの取り組みを話した。

金子氏は7月4日付で就任し本社来訪は初めて。三重運輸支局長の村上隆幸氏(59)らと共に訪れた。

金子氏は物流の課題について、トラックドライバーの労働規制が強化される「2024年問題」に触れ「もの作りの中心の中部地域で物流は非常に重要。2024年度を迎えたとき急にクラッシュしないよう荷主、事業者、消費者三方に理解頂き軟着陸するよう慎重に進める」と述べた。

コロナ後の観光客の回復が「日本全体に比べ中部は遅い」と指摘。東京から京都に向かうインバウンドに対し「名古屋で降りて周辺を回ってもらえるようエリア全体で一致団結することが大事。中部運輸局はその接着剤としてコロナ後の新しい観光の流れを取り込みたい」とした。

公共交通の課題では国交省が進める地域交通再構築の仕組み「リ・デザイン」に言及し「それぞれの自治体と話し合い後押しをしていきたい」と述べた。

小林社長は「物流がきちんとできなければ経済活動に支障を来す。ご活躍に期待しています」と激励した。