伊勢新聞

リニア整備見据え産業に寄与 鈴鹿・亀山みちフォーラム 基調講演や意見発表

【パネルディスカッションで意見交換するパネリストら=鈴鹿市稲生町の鈴鹿サーキットホスピタリティラウンジで】

【鈴鹿】新名神と鈴鹿亀山地域の幹線道路整備を進める会(会長・田中彩子鈴鹿商議所会頭)は25日、三重県鈴鹿市稲生町の鈴鹿サーキットホスピタリティラウンジで「鈴鹿・亀山みちフォーラム」を開き、基調講演や意見発表、パネルディスカッションをした。

令和4年4月、県により新規事業化された国道306号鈴鹿亀山道路について、広く周知を図るとともに、地域の声を国に伝えるのが狙い。

会場には市民など約650人が来場。

基調講演は元国土交通事務次官で、現在は同会アドバイザーを務める谷口博昭氏が「地域の明日を拓(ひら)く鈴鹿亀山道路の整備促進を」をテーマに話した。

意見発表は一見勝之知事、末松則子鈴鹿市長、櫻井義之亀山市長が一人ずつ登壇し、それぞれの立場で必要な道路の発展について意見を述べた。

櫻井市長は、鈴鹿亀山道路への展望について「将来のリニア整備を見据えた中で、総合的な産業ネットワークに寄与するとともに、鈴鹿亀山圏域のポテンシャルを高めることになる」と述べ、「新たなステージを夢から現実にするために、県や鈴鹿市とワンチームで未来に向かってしっかりとスクラムを組んで前に進んでいきたい」と話した。

パネルディスカッションは学生や市民、運送会社のドライバーなど五人がパネリストとなり「道路と私」などをテーマに意見交換した。

鈴鹿亀山道路は鈴鹿市野辺町の鈴鹿四日市道路を起点とし、亀山市辺法寺町の亀山ジャンクションに至る延長10・5キロメートルのバイパスで、東名阪自動車道や新名神高速道路に接続する自動車専用道路。

開通により、高速道路インターチェンジ圏域の拡大や防災機能向上などの効果が期待される。