鈴鹿市内のアパートに小学生の男児(11)を置き去りにしたとして母親(38)が逮捕された事件を受け、一見勝之知事は24日の臨時庁議で、児童相談所による当時の対応を3週間以内に検証するよう指示した。
一見知事は「男児から強い抵抗があり、一時保護が難しかったという話を聞いている」としつつ「まだ11歳の子ども。一つ間違えば、命を失う可能性があったのではないかと危惧している」と指摘した。
その上で「改善すべき点がなかったかを確認してほしい」と述べ、児相の職員や有識者らの意見を聞きながら当時の対応を検証するよう指示。3週間以内に検証結果をまとめて報告するよう求めた。
また、庁議後のぶら下がり会見では、児相の対応について「現場に任せるべきだが、指針を示さずには無理」とし、子ども・福祉部の検証結果を踏まえて現場対応の指針を策定する考えを示した。
一方、児相による当時の対応が適切だったかとの問いには「まだそのような結論を出す段階には至っていない。児相の意見を広く聞き、有識者の意見も聞いて評価したい」と述べるにとどめた。
事件では、母親が10月15日から約3日間、男児をアパートに置き去りにしたとされる。児相は事件の約1カ月前にネグレクト(育児放棄)を把握したが、当時は男児に拒まれて一時保護をしていなかった。