伊勢新聞

幾何学の世界を立体で表現 杉井さん個展 津の三重画廊

【作品を紹介する杉井さん=津市中央の三重画廊で】

【津】三重県津市白山町伊勢見の作家、杉井観峯さん(69)の個展「内在する原理空間への旅」が、同市中央の三重画廊で開かれている。幾何学で成立する世界を表現した立体造形や平面作品計52点を展示販売している。26日まで。

杉井さんは平成28年まで約20年にわたり杉井美術研究所を主宰。現在は自身の制作に専念し同所では2年に1度作品を発表している。

20代で制作した、幾何学の世界をイメージした版画を今回は立体で表現。地下から続く階段が上へと続く「高みを目指す場所」や自然界のらせんを作り出すフィボナッチ数列を題材にした「Fibonacci」などが並ぶ。

表面の穴から内側をのぞけるユニークな「発掘の塔」などもあり「現実ではなく僕の頭の中にある形而上的な世界。この空間に入って楽しんでもらえたら」と話した。