伊勢新聞

遺族ら「一つでも情報を」 松阪ひき逃げ遺体遺棄事件、ビラ配り呼びかけ 三重

【駅利用者に情報提供を呼び掛ける松阪署員(右)=松阪市嬉野中川新町1丁目の近鉄伊勢中川駅で】

【松阪】平成24年3月11日に三重県松阪市飯南町上仁柿の山林で兵庫県神戸市垂水区名谷町の鉄筋工一瀬敦さん=当時(32)=の遺体が見つかった事件で、遺族と松阪署員は20日、同市嬉野中川新町の近鉄伊勢中川駅とショッピングセンターで情報提供を求めるビラを配った。

同署によると、一瀬さんは同23年11月20日夜、同駅から国道23号方向へ職場の寮まで歩いて帰る途中、車にはねられ死亡し、約20キロ離れた山中に遺体が遺棄されたとみられる。ひき逃げ事件とみて捜査している。

この日は署員約15人と兄弟3人がビラ配りに参加した。次男の稔さん(46)は「事件の記憶が鮮明に残っている。犯人に対する気持ちは変わっていない。一つでも情報があれば事件解決の糸口になる」と情報提供を呼びかけた。

容疑は当初の自動車運転過失致死(公訴時効10年)から、保護責任者遺棄致死(同20年)に変更した。情報はこれまでに53件寄せられ、今年は1件あった。情報提供は同署捜査本部=電話0598(53)0110=へ。