【鈴鹿】三重県の鈴鹿市役所で18日、不登校の生徒とその保護者を対象にした初めての進路ガイダンスがあり、中学3年生42人とその保護者ら計約百人が参加。県立高校の入試説明や不登校経験がある大学生の体験談を聞いたほか、高校別進路相談会があった。
進路への意識を高め、自身の将来を考える機会にするのが狙い。現在、市内公立中学校が進路決定時期にあたることから、開催時期を合わせた。
県教委事務局高校教育課の職員が、高校には全日制、定時制、通信制の3課程あることや令和6年の入学者選抜日程などを説明。
不登校経験者の体験談では、鈴鹿医療科学大学医療福祉学科臨床心理学専攻4年の加藤優芽さん(22)が「自分のペースで進めることができる」と、通信制高校を選択した経緯を話し「勉強が復活の原動力になった。自己効力感(できると自分を信じられる力)が上がり、自分の将来についていいイメージが持てるようになってきた」などと話した。
高校別進路相談会には近隣を中心とした公立、私立高校計14校が15ブースに分かれて参加。
生徒とその保護者は希望校を二校選び、それぞれのブースで各校の担当者が学校の概要や特色などについて説明したり、生徒や保護者からの質問に答えた。
担当の教育支援課は「当事者の体験談や具体的な学校の話などを通じて、子どもたちが自分の将来を前向きに考えるきっかけになれば」と話した。