【伊勢】三重県伊勢市横輪町特産の「横輪いも」を使い、市内の県立明野高校の生徒と生産者団体が共同でカステラをつくった。横輪いもの粘りをいかし、しっとり、もっちり焼き上げた。
横輪いもは、餅のように粘りが強く、濃厚な風味と甘みが特徴の山芋で、横輪町を中心に栽培が盛ん。平成25年に、地元生産者と市、イオンなどが「伊勢の横輪いも推進協議会」を立ち上げ、生産拡大に取り組んでいる。カステラは、協議会設立10周年記念として、協議会が同校に協力を呼びかけ、昨年から共同で開発した。
材料は、横輪いもをパウダー状にしたものと、県産小麦粉。卵やハチミツも県産を使用。食品科学科3年生の6人が、生地に入れるいもパウダーの量を変えたり、卵をメレンゲ状にして混ぜ込むなど食感が良くなるよう試作を繰り返し完成させた。パッケージは、同校の制服やいものつるをイメージしてデザイン。横輪町を吹き抜ける風にちなんで商品名は「明野そよ風」と名付けた。
このほど市役所でお披露目した。開発に取り組んだ阪井姫菜さん(17)は「横輪いもの粘り強さをいかし、もっちりした食感に仕上げた。明野高産の緑茶と一緒にぜひ食べてほしい」とアピールした。
カステラは同校で生産された緑茶とセットで1個千円(税込み)。10―12日に名古屋市のイオン熱田店で開催される「三重フェア」で、18、19両日には伊勢市のイオン伊勢店で限定販売する。