【桑名・いなべ】三重県桑名市多度町出身の児童文学作家、北村けんじさん（1929―2007年）の作品に、同市を拠点とする「劇団すがお」が初挑戦する。11、12、18、19日に同市といなべ市の３会場で公演する「木の精こだま物語」は、１本の木の物語。見る人に、自然と人、愛について問いかける。
小学生の女の子はづきは、センダンの木に見守られながら育つ。そのはづきに恋をした木の精こだま。少女から大人へと成長していくはづきと、一途に思い続ける木の精を劇団員らが演じる。
北村さんの作品を基に団員でフリーライターの篠原史紀さん(57)が、脚本を書いた。40―80代の団員９人のほか、各公演で桑名市の小学生２―３人が出演する。加藤武夫代表(81)は「より多くの人に、地元ゆかりの作家の存在を知ってもらうきっかけにもなれば」と話す。
公演は全６回。開演時間は桑名市芳ケ崎の劇団アトリエが11日午後２時と同７時、12日午前10時と午後２時▽いなべ市員弁町楚原の員弁コミュニティプラザが18日午後２時▽桑名市多度町の多度まちづくり拠点施設が19日午後２時。多度町の会場では、芝居の前にピアノのミニコンサートもある。
料金は大人千円、中高生500円、小学生以下は無料。桑名市の柿安シティホールや、いなべ市のいなべこども活動支援センターなどでチケットを販売している。当日券もある（11日午後７時、18日午後２時、19日午後２時のみ）。問い合わせは加藤代表＝電話０９０（８１５９）４４９７＝へ。