業務改善で全国大会へ キントーン活用競う ミエデンの山田さん意気込む

【「キントーンアワード2023」に中部地区代表で出場する山田さん=津市桜橋2丁目のミエデンで】

【津】三重県津市桜橋2丁目の情報処理サービス業「ミエデン」(小柴眞治代表)情報戦略部の山田駿さん(26)が、8日に千葉市の幕張メッセで開催される「kintone AWARD(キントーンアワード)2023」(サイボウズ主催)に中部地区代表として出場する。大会を前に山田さんは「若手でも仕組みは変えられる。目指すは優勝」と力を込める。

キントーンはプログラミングの技術がなくても業種を問わず業務に必要なアプリが作れる製品。全国3万社以上に導入されており、平成27年から毎年最も優秀な活用をした企業を表彰する「キントーンアワード」を開いている。

山田さんは令和2年に同社前身の三重電子計算センターに入社。営業分野での情報共有への課題を、同3年から導入したキントーンを使って風通し良くした。他部署への浸透では現状維持派の壁にぶつかったが、視点を変えた「お弁当注文アプリ」のアイデアで、部署や年代を超えたつながりを生み、徐々に理解者を増やした。

その結果これまで紙で運用していた申請書を電子化し、使いづらかった旧システムを廃止するなど改善が進み、年間約6千時間の時間短縮と約300万円の経費削減を達成。6月の地区大会でこれらの経緯を発表し、来場者500人による投票で優勝が決まり、幕張メッセの決勝大会に駒を進めた。

2年前、小柴文明常務(33)と決勝大会を見学し、「キラキラしたイメージで自分には高度過ぎると思っていた」という山田さん。「今回は逆にそう感じている層に『地方の若いやつでもできた』と伝えたい」と意気込む。

小柴常務は「同じように悩むIT企業は必ずある。今後は自社の経験則を踏まえたコンサルティングにも取り組んでいきたい」と語った。