伊勢新聞

インフル「注意報レベル」に 三重県内4年ぶり、拡大ペース早く

【定例記者会見で、インフルエンザの感染防止対策を呼びかける一見知事=県庁で】

一見勝之三重県知事は26日の定例記者会見で、インフルエンザの感染状況が県内で約4年ぶりに「注意報レベル」に達したとして、手洗いなどの感染防止対策を徹底するよう県民に呼びかけた。

県によると、医療機関がインフルエンザと診断した患者は、22日までの1週間で平均10・03人。10人を超えるのは令和元年12月以来。同じ期間の新型コロナ患者(2・31人)も上回っている。

今シーズンに入ってインフルエンザで学年閉鎖となった県内の学校や幼稚園は今月25日までで52校、学級閉鎖は96校に上る。昨シーズンはインフルエンザによる学年閉鎖や学級閉鎖はなかった。

県はコロナ禍でインフルエンザの患者が減少して抗体を持つ人が少くなったことや、新型コロナの5類移行後に人流が活発化したことが感染拡大の理由とみている。感染拡大のペースも例年より早いという。

一見知事は会見で「コロナの時を思い出し、手洗いを励行してもらいたい。だんだん寒くなってくるが、換気もお願いしたい」と述べた。インフルエンザワクチンの積極的な接種なども呼びかけた。