外宮参道沿いに観光交流拠点 伊勢「キクイチ分室」がオープン 三重

【ブックスペースとカフェを備えた観光交流拠点を紹介する山本代表(右)と店長の遠藤麻友さん=伊勢市本町で】

【伊勢】三重県伊勢市の伊勢市駅前から伊勢神宮外宮へ続く外宮参道沿いに、観光交流拠点「キクイチ分室」が今月、オープンした。伊勢神宮や伊勢に関する書籍が自由に閲覧できるブックスペースと地元食材をいかしたメニューがそろうカフェを併設。神宮の歴史や地域文化、観光情報を発信する。

参道沿いのテナントビル「シャレオサエキビル」2階の一角。商品開発やツアー企画などを手がける「ジューイング」(同市本町)が運営し、観光庁の補助金を活用して貸しサロンだったスペースを改修した。

外宮の案内人「インタープリター」の養成講座の開講や、神宮のお札にも使われる伊勢和紙の手すき体験といったワークショップなどを計画。地元で活動する職人やこだわりある生産者たちの取り組みも発信する。

カフェは、近くの人気店「ビストロミルポワ」が監修。伊勢鶏グリーンカレーや、県産の一志SPポークを使ったクロワッサンサンドなどが味わえる。外国人観光客を視野に入れたヴィーガン対応のミネストローネ、オーガニック伊勢茶なども提供する。

ブックスペースには、ガイド本や写真集、関連資料などをそろえ、地元の作家らの作品を紹介するコーナーもある。ビル1階には、授乳やおむつ替えができるスペースも設けた。

ジューイング代表の山本武士さん(61)は「次の式年遷宮まで10年。ここを拠点に、学びや体験を通じて外宮を知ってもらいたい。今までにない新しい視点で外宮を発信したい」と話した。

営業時間は午前10―午後4時。火、水曜定休。問い合わせは=電話0596(63)5410=へ。