岩出菌学研究所が「きのこ教室」 10年ぶり、津や伊賀の子どもら学ぶ 三重

【きのこの役割について話す多田さん(奥左)=津市末広町の岩出菌学研究所で】

【津】きのこの栽培や研究を手がけ、今年創立60周年を迎えた岩出菌学研究所(三重県津市末広町)は21日、同社で「こどもきのこ教室」を開いた。津市や伊賀市などの子どもと保護者13組35人が参加した。

きのこの魅力を知ってもらおうと10年前の同社50周年に開いた教室を復活した。

教室ではいずれも農学博士で所員の多田有人さん(49)と小堀一さん(34)が登壇。「きのこは種ではなく胞子から菌糸が伸びて成長する。枯れた植物を分解し土に返し次の世代を育てる『森のリサイクル屋さん』」ときのこの働きを紹介し、日本に5千種類あるという野生のきのこを「外見の特徴や『図鑑の写真と似ている』という判断の仕方は極めて危険」と注意点を話した。

参加者は同社のマッシュルーム栽培キットを使った栽培の仕方を教わり、持ち帰った。

5歳の娘と参加した津市の諸角彩さん(40)は「きのこについて新しく知ることが多かった。子どもと一緒に栽培するのは楽しみ」と感想を話した。