【いなべ】三重県いなべ市員弁町坂東新田の水谷興吾さん(92)は14日、自宅の敷地内にあるギャラリーで絵画の作品展を開いた。かつての同僚で盟友の山下弥十彦(やそひこ)さん(91)=度会町=が賛助出品し、水谷さんの絵と山下さんの書、合わせて100点以上を展示している。21日まで。
2人は元小中学校の教諭。昭和29年、ともに新人教師として当時の桑名郡城南村の城南中学校(現・桑名市立陽和中学校)に赴任し、3年もの間を一緒に過ごした。以来、70年近く交流を続けている。
10代の頃から絵筆を握り続けている水谷さんは油彩画や水彩画の新旧の作品を並べ、山下さんが自作の俳句などをしたためた短冊を出品した。作品と一緒に、城南村・村民体育大会の記念品のマッチ箱も並べた。水谷さんが城南中学校の教壇に立っていた頃、地域の人に頼まれ、デザインしたものという。
これまでに多くの友人を亡くした。水谷さんは「お互い100歳を目指そうと、山下さんと話している。私たちの友情は永遠です」と笑顔で話した。