三重労働局は13日、県内の4事業者が雇用調整助成金を不正に受給したと発表した。不正受給の総額は約1億881万円。4事業者とも同局の聞き取りに対し、不正受給を認めているという。
同局によると、不正受給をしていた4事業者は、浜千代館(伊勢市)▽イナホ電機(菰野町)▽ティーアール(鈴鹿市)▽タチテック(四日市市)―で、うちティーアールは緊急雇用安定助成金も不正受給した。
4者は休業や雇用をしたと装った虚偽の申請書類を同局に提出し、助成金を不正に受給していた。同局が申請内容に不審な点があるのに気付いたことや、外部からの情報提供をきっかけに発覚した。
今年8―9月にかけて支給決定を取り消し、全額の返還を求めた。浜千代館とイナホ電機は、既に全額を返還した。ティーアールとタチテックは一部を返還済みで、残りも返還の意思を示している。
同局は昨年度以降、今回を含めて県内で45事業所の不正受給を確認。不正受給の総額は約7億8千万円に上る。同局は「今後も調査し、不正受給を確認した場合は事業所名を公表する」としている。