三重県保険医協会は12日、健康保険証の代わりにマイナンバーカードを使う「マイナ保険証」に関する調査結果を発表した。回答した医師らの約9割が「現行の健康保険証を存続させるべき」と答えた。
協会によると、調査は協会に所属する医師と歯科医師の計1763人を対象として、8月中に実施。マイナ保険証による患者情報の確認に関するトラブルなどを尋ね、6・0%に当たる106人が回答した。
来年秋に健康保険証を廃止する政府の方針に対し、回答者の93・1%に当たる94人が「現行の健康保険証を存続させるべき」と回答。「存続させる必要はない」と回答したのは6・9%(7人)だった。
マイナ保険証で患者情報を確認できない場合、患者に「資格申立書」を書かせる対応には、79・2%(84人)が「健康保険証の持参で十分」と回答。64・2%(68人)が受け付けの負担増を懸念した。
また、96・9%(95人)がマイナ保険証の対応で受け付け業務が増えたと回答。負担増の要因として最も多かったのは「カードリーダーなどの機器の操作補助」で、77・4%(82人)を占めた。
宮﨑智徳会長は「マイナ保険証を使った患者情報の確認は医療機関と患者の双方に負担がある」と指摘。「現在の健康保険証で十分に対応できる。健康保険証の廃止は撤回してもらいたい」と話している。