【亀山】民間の取り組みなどによって生物多様性の保全が図られている区域を国が認定する「自然共生サイト」に、亀山市椿世町の亀山里山公園「みちくさ」(3・76ヘクタール)など県内四カ所が今月6日付で認定された。環境省が発表した。
四カ所は同公園と、四日市市の吉崎海岸、伊賀市の「羽根の森」、大台町の「トヨタ三重宮川山林」。
このうち、「みちくさ」は、亀山市自然公園条例に基づき、「自然と触れ合いの場と里地里山の環境の維持」を目的として、市が管理・運営する自然公園。平成17年度に開園し、これまで、市民団体らの協力で、公園内の在来の動植物の保全に取り組んでいる。
自然共生サイトは、今年3月に国が閣議決定した「生物多様性国家戦略」で、2030年までに国土の30%を生物多様性が保全されている区域とする、との目標に向け、生物多様性があり自治体や企業、団体・個人などがその保全に取り組む場所を国が認定する。認定は今回が初めてで、全国35都道府県の122カ所が認定された。
管理者らが保全計画をつくり専門家の審査を経て認定される。例えば企業の森やナショナルトラスト、自然観察の森、里地里山、水源の森のほか、基準を満たせば社寺林やゴルフ場なども対象になり得るという。認定区域は、保護地域との重複を除き、国際データベースに登録される。
亀山市生物多様性・獣害対策室は「園内の生物多様性の価値を高めて、認定をきっかけにこれまで以上の多くの市民らに里山公園に来ていただけるよう、利用の促進に努める」と話していた。