伊勢新聞

桑名市、子ども手当支給へ 今月下旬から、18歳まで所得制限なし 三重

【記者会見する伊藤市長=桑名市役所で】

【桑名】三重県桑名市の伊藤徳宇市長は4日の定例記者会見で、「桑名市版子ども応援手当」の支給を今月下旬から開始すると発表した。所得制限で児童手当(特例給付含む)を受けられない人と児童手当の対象ではない高校生(18歳年度末まで)の保護者へ市独自の手当を支給するもので、18歳まで所得制限なしで手当を支給するのは県内では初めて。

市によると、対象児童数は5千人で、子ども1人当たり月額5千円を支給。6月分から支給対象とし、本年度は6―9月分を10月に、10―1月分を来年2月に支給する。市は本年度当初予算に2億1660万8千円を計上していた。

伊藤市長は「これまでの行財政改革により財源を創出できた。しっかりと子育てしやすい環境を整えていく一歩になれば」と強調した。

会見ではまた、同市にある東名阪自動車道大山田PA(パーキングエリア)が「(仮称)大山田PAスマートインターチェンジ(IC)」として国がスマートICの必要性を認めて調査する準備段階調査箇所に先月、新規採択されたことについて、伊藤市長は「国に必要と認めていただき、大きな一歩だと大変うれしく思っている。国による調査の中で完成時期が見えてくると思うが、次のステップに向けて着実に取り組んでまいりたい」と語った。

市長は令和2年9月の市議会定例会で3期目の公約として発表し、国に対して要望を続けてきた結果、全国で7カ所の新規調査着手箇所に選ばれたとした。

完成時期は未定だが、今後、国による準備段階調査や準備会、地区協議会、実施計画書の策定・提出などを経て、事業化決定へと進む。市では多度南部エリアの産業誘導ゾーンとICを結ぶ都市計画道路「桑名北部東員線」をスマートICと一体的に整備するとしている。

スマートICは、高速道路の既存施設から一般道に出入りできるように設置される、ETC専用の簡易なIC。