【鈴鹿】先月22―24日に三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで開催したF1日本グランプリレースを盛り上げるため、同市の鈴鹿F1日本グランプリ地域活性化協議会(会長・末松則子市長)が、市内に設置したのぼり旗計409本のうち、少なくとも市が設置した86本中29本が持ち去られていたことが3日、関係者への取材で分かった。被害届は出していない。
のぼり旗は横60センチ、縦1・8メートルの大きさ。F1の組織運営などをするFOMの許可を得て製作。「2023 welcome to SUZUKA」の文字のほか、市章とF1ロゴマークのホストシティロゴが記されている。1枚税込み726円で、総額約30万円。
同協議会に所属する20団体に配布。レース開催前後2週間をめどに各自で設置、撤去することになっており、市は市役所、近鉄白子駅西ロータリーなど4カ所に設置した。そのうち、伊勢鉄道サーキット稲生駅に設置した30本のうち、29本ののぼり旗のみが無くなった。
取材に対し、末松則子市長は「(のぼり旗が)ファンに人気があることが分かったので、新たな活用の仕方を考えていきたい」との考えを示した。
担当の商業観光政策課は「無くなったのは事実で盗難は許されるものではない」と憤るが、使用後ののぼり旗は例年、一部を残して焼却処分しており、現時点で被害届を出すことは考えていないという。
過去には同協議会で実施したアンケートの回答者に記念品として渡したことがあることから、今後は同協議会で有効的な活用法を検討していく。