伊勢新聞

三重の伝統工芸体験 味の素と県が初のイベント 四日市

【「伊勢木綿」のワークショップを楽しむ参加者ら=四日市市日永の味の素東海事業所で】

【四日市】三重県四日市市日永の味の素東海事業所(鈴木和仁事業所長、従業員約900人)は30日、県との共催で「三重県の伝統工芸産業を体験しようin味の素東海事業所」を開いた。国・県指定の伝統産業や伝統工芸のワークショップと工場見学に市民ら110人が参加した。

伝統産業を盛り上げて三重の魅力をPRするとともに、同社の地域共生の取り組みを知ってもらうことを狙いに、県と民間企業がコラボする初のイベント。

参加者らは「伊勢木綿と松阪木綿」、「四日市萬古焼」、「伊賀焼」、「伊勢型紙とおぼろタオル」4つの中から興味のあるワークショップを、それぞれの伝統産業に携わる人の指導で体験し、「ほんだし工場」では、かつお節を粉砕して調味料と混ぜる造粒からパッケージまで、最先端の製造工程を見学した。

「伊勢木綿」のワークショップでは、伊勢木綿の端切れを使って自由にデザインする額縁アートやくるみボタンの作り方を、津市の「臼井織布」担当者が指導。参加者らは思い思いの端切れを貼り付けたり、くるみボタンにビーズを飾ったヘアゴムやブローチを仕上げたりしていた。

鈴鹿市高岡台の長谷川美智代さん(48)は「娘2人と伝統工芸に触れ、地元企業に親しむことができ、楽しく有意義な時間でした」と話していた。