三重労働局は29日、8月の一般職業紹介状況を発表した。県内の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0・02ポイント減の1・25倍。6カ月連続で低下したが、雇用情勢の判断は維持した。
有効求人倍率の全国順位は前月と同じ27位。3カ月連続で全国平均を下回った。「改善の動きに一部で弱さが見られる。物価上昇などが雇用に与える影響に注意する必要がある」との判断は据え置いた。
同局によると、有効求人数は前月比1・6%(521人)減の3万1446人で2カ月連続減少。有効求職者数は0・5%(119人)減の2万5149人で4カ月ぶりに減少した。
新規求人倍率は0・03ポイント増の2・03倍。全18業種のうち14業種が前年同月比で新規求人を減らした。人手不足でありつつ、原材料高や賃上げの影響を懸念して引き続き求人を見合わせている。
一方、職業紹介・労働者派遣業の新規求人は8カ月ぶりに増加。前年同月比14・1%(116人)増の936人となった。自動車メーカーなどの製造業から派遣への需要が高まっているとみられる。
同局は雇用情勢の判断を維持した理由について「有効求人倍率や求人数は低下しているが、大口の求人が月ごとに変動している影響が大きい。明確に求人が減少した業種は一部にとどまっている」としている。