景況感2期連続で改善 三重県内企業7―9月 津財務事務所調査

東海財務局津財務事務所は13日、7―9月の法人企業景気予測調査結果を発表した。景況感が「上昇した」と答えた企業から「下降した」と答えた企業を差し引いた景況判断BSIは2期連続で改善した。

事務所によると、調査は三重県内に本社を置く資本金1千万円以上の128社を対象に実施。8月15日時点の景況感や人手不足感、今後の見通しなどを尋ね、89・8%に当たる115社が回答した。

県内の景況判断BSIはマイナス0・9。3期連続で「下降」が「上昇」を上回っているが、前期(4―6月)からは5・2ポイント改善した。翌期(10―12月)の見通しもマイナス0・9となった。

規模別では、大企業、中堅企業、中小企業の全てで改善した。業種別でも製造業、非製造業ともに改善。前期はマイナス9・5だった製造業の景況判断BSIは2・4となり、3期ぶりにプラスに転じた。

人手不足感を示す従業員数判断BSIは37・4で、前期から4・1ポイント上昇。13期連続で「不足気味」が「過剰気味」を上回った。大企業と中小企業は人手不足感が上昇し、中堅企業は横ばいだった。

事業者からは「ようやく半導体の供給制約による影響から脱しつつある」(輸送用機械製造業)との声がある一方で「中国からの受注に急ブレーキがかかっている」(化学製品製造業)との声もある。

津財務事務所は「製造業では特に自動車関連で回復傾向にある。非製造では人流の回復に期待する声が多く上がっている」としつつ「中国の景気減速による影響を注視する必要がある」としている。