3小学校統合、撤回求める 鈴鹿市、保護者団体1468人分署名提出 三重

【末松市長に1468人分の署名とともに要望書を手渡す畑代表世話人(右)=鈴鹿市役所で】

【鈴鹿】児童数減少に伴う三重県鈴鹿市南部地域の市立合川、天名、郡山の小学校再編計画で、鈴鹿市と市教委が令和8年4月に3校を統合し、新たな学校の開校を目指す計画を進めている問題で、反対する地元の保護者らによる「小学校を存続させる3地区の会」(畑憲二代表世話人)は1日、統合の白紙撤回を求める要望書と1468人分の署名簿を市に提出した。

来庁したのは畑代表世話人(73)のほか、保護者など会員7人。畑代表世話人は「統合は地域や子どもたちにメリットがない」と話し、末松則子市長に要望書と署名簿を手渡した。

会員らもそれぞれの意見を述べ、同市御薗町の宮﨑朝子さん(38)は「次女が令和八年に小学校に入学する。身近には諦めて統合を受け入れている保護者が多い。反対の声を上げにくい雰囲気があるが、私は人数が少なくても地元で安心して子育てがしたい」、同市徳田町の渥美美香さん(43)は「統合することで不登校の子どもが出てこないか心配」などと話した。

要望書と署名簿を受け取り、末松市長は「署名は重く受け止める。地域によっても賛成、反対の意見はさまざまあるが、パブリックコメントを含めてしっかり意見を聞き、市教委と検討する」、廣田隆延教育長は「社会が激変する中、ある程度の集団の中で切磋琢磨(せっさたくま)しながら子どもたちの生きていく力をつけるのが市教委の意見」とそれぞれ話した。

このほか、同会は同日、末松市長と廣田教育長に施策の方向性を問う公開質問状を手渡した。8日までの回答を求めており、それぞれの回答は同会ホームページで公表する。

市によると、合川小は令和6年度、天名小は同8年度から複式学級が発生して過小規模校となり、郡山小は小規模校の状況が継続すると見込まれることから、市は郡山小の施設活用を想定した3校の統合を検討している。