▼甲子園が間近に迫った。今年は8月6日に開幕するが、大問題がある。猛暑日(気温35度以上)が続くのが確実だからだ。気温35度以上となれば直射日光を浴びるグラウンド上は50度近くにもなる。熱中症を超えて生命の危機を招く温度だ
▼「昼間をやめてナイターにすべき」「ドーム球場に移せ」「いやもう夏の開催をやめて秋にしたらいい」「高野連は選手を殺すつもりなのか」と、危惧する声が噴出している。これはここ数年ずっと続いている。何しろ、昨年は熱中症で倒れる選手が出て試合が中断したこともあった
▼気象庁は「熱中症注意報」を出しているが、その目安は気温33度超え。注意報が出れば屋外スポーツイベントはほぼ全て中止されている
▼しかし、「バカを言うんじゃない」「ナイターでは意味がない」「甲子園は聖地だ。聖地は動かせない」という反論も根強い。炎天下に汗だくで白球を追うのはスポーツの試合を超えた日本の夏の風物詩だから、反論には納得できる部分もある。しかし、今後、気温上昇が1、2度程度ではすまなくなれば、論争などしていられなくなるだろう。