▼三重いのちの電話協会が、電話相談員養成講座の受講者募集期間を延長した。30人の募集人員に対して応募者数は5人(4月27日現在)
▼同協会によると、昨年の県内自殺者は320人で、2年ぶりに増加した。深刻な悩みや心配事の相談も多く、昨年度の相談件数は6988件。電話相談員の増員が緊急課題という
▼一方、相談員になるには、自費で数万円の養成講座を一定期間受講する必要がある。さらに、活動は無報酬。今の時代、なり手が少ないのも理解できる。だが、意義ある仕事をボランティアでやることは尊い
▼カウンセラーになりたいと思い、心理学を専攻した。結局、カウンセラーになることはなかったが、毎日の取材活動は話を聞くことが仕事。何気ない雑談の中に、相手の琴線に触れる部分が見え隠れし「気持ちがすっきりした」と言ってもらうことが度々ある。本職にはほど遠いが、今の自分にできる範囲で誰かの力になれていることもあるのだと、ささやかなやりがいも感じている
▼1人1人の善意で社会が少しでも明るくなればと思う。