【鈴鹿】特殊詐欺による被害を未然に防いだとして、三重県警鈴鹿署は27日、鈴鹿市自由ケ丘1丁目、美容業辻井彩華さん(29)と、ローソン鈴鹿白子4丁目店オーナーの伊藤享典さん(51)、同店長田袋ヶ山奈智さん(36)に感謝状を贈呈した。
同署によると、辻井さんは令和4年12月5日、鈴鹿市内のコンビニ店で客として訪れた際に市内の70代男性が通話しながら電子マネーを購入しようとしていたことを不審に思い、店員を通じて通報すると共に男性の代わりに電話対応して被害を防いだ。
また田袋ヶ山さんは今月6日、別の女性店員と共に勤務中、高額の電子マネーを購入しようと来店した80代女性に購入理由を確認。「身に覚えのない解約金を求められている」と話したことから購入を止めさせて同署に通報し、被害を未然に防いだという。
それぞれに感謝状を渡した高橋康二署長は「水際対策に感謝している。今後も取り組みが広がるように地道なことをこつこつと続けていきたい」と話した。
感謝状を受け取った辻井さんは「一人の人間として声をかけて被害を防げて良かった」と話した。田袋ヶ山さんも「支払う前に止めてもらうことができて良かった」と話していた。
同署管内での詐欺被害認知状況は26日現在、23件、約2518万円(前年比9件増、約1299万円増)で、県全体でも増加傾向にある。