【鳥羽】海洋教育や体験学習を通じたSDGs(持続可能な開発目標)推進と関係人口創出に関する取り組みを応援しようと、プレスベアリングやコンベヤーパーツの設計・製造・販売を手がける富士製作所(本社・大阪)が企業版ふるさと納税制度を活用して三重県鳥羽市に200万円を寄付したことを受け、市は27日、同社に感謝状を贈った。
伊賀市に営業本部や工場がある同社は、プレス工作技術を活用し、塗装やシールを使わずに海の環境に配慮して開発したカワハギ釣り用の釣り具「ユラメキ集寄」を販売するなど、事業を通じてSDGs達成への取り組みを進めている。
今回は、両者が海に関わる取り組みを行っていることや、鳥羽市出身の社員が働いているなど縁があることから市に寄付をした。
寄付金は、市が進める海のシリコンバレー構想の一環として、SDGsや海洋教育など次世代教育研修メニューの定着と鳥羽ファンの増加を図るための事業に活用し、次年度にSDGs教育モニターツアーを実施する予定。
市役所であった贈呈式には、同社の村上吉秀社長や同市安楽島町出身の社員、中山早貴さん(25)らが出席。村上社長は寄付目録を中村欣一郎市長に手渡し、「鳥羽市の取り組みに役立てていただきたい」と話した。
中村市長は村上社長に感謝状を贈り、「子どもたちが海と身近に触れ合えるきっかけづくりとして活用したい」と述べた。