三重県教委は27日、黒瀧神社(松阪市飯高町森)の本殿と安養院(同市下七見町)の木造十一面観音立像を、県指定文化財に追加することを決めた。これにより、県指定文化財は606件となった。
県教委によると、黒瀧神社は菅原道真を主祭神とし、本殿は慶安元(1648)年の建築。県内では珍しい三間社流造で、彫刻などに特色がある。県内では数少ない江戸時代前期の建築物という。
木造十一面観音立像は鎌倉時代後期の作品。60年に一度開帳される本尊で、両隣にある江戸時代前期の像と共に指定された。等身大(174センチ)の作品は珍しく、中世以降の信仰を示す重要な資料という。