350万円特殊詐欺防ぐ 百五銀行員に感謝状 津南署

【山本署長から感謝状を受け取る奥川さん(中央)と永井さん(右)=津市の津南署で】

【津】特殊詐欺による被害を未然に防いだとして、三重県警津南署は24日、百五銀行久居支店戸木出張所(津市久居二ノ町)所長の永井佳恵さん(54)と、同行員の奥川光代さん(59)に感謝状を贈呈した。

同署などによると令和4年12月12日午後1時ごろ、津市の80代無職女性が来店して350万円の出金を依頼した。高額だったことから応対した奥川さんが理由を聞いたところ、「病院の先生から息子ががんになったと言われた。たくさんのお金が必要」と話したため詐欺と確信。上司を通じて同署に通報し、被害を未然に防いだという。

この日は奥川さんと永井さんの2人が同署を訪れ、山本展慶署長から感謝状を受け取った。奥川さんは「お客さんの大切な預金を守ることができて良かった」と話していた。

山本署長は「迅速、適切な対応で水際対策をしていただいた。まだ氷山の一角と思うので今後も官民連携で防止を進めたい」と感謝を示していた。

同署によると、昨年の管内の特殊詐欺の被害認知状況は6件、約1050万円(前年比2件増、約820万円増)。県全体でも142件、3億6630万円(同32件増、約1億7380万円増)で共に増加傾向にある。