伊勢新聞

黒豆納豆で老舗コラボ 伊勢、「黒どむ」発売、「ふくは餅」にも

【黒豆納豆や和菓子など期間限定の新商品をアピールする加藤社長(中央)ら=伊勢市楠部町の松尾観音寺で】

【伊勢】来月の節分に合わせ、伊勢市の納豆メーカー「ヤマジン食品」が、塩で味わう黒豆納豆「黒どむ」を期間限定で発売した。その納豆を使い、市内の和菓子店「藤屋窓月堂」と料理店「割烹(かっぽう)大喜」も、それぞれ新商品を考案。「老舗の3社がコラボ。一緒に地域の食を盛り上げたい」と話している。

ヤマジン食品は市内唯一の納豆メーカー。昨年、納豆の全国品評会で、別の商品が優秀賞を受賞した。新商品「黒どむ」は、厳選した北海道産の黒大豆を原料に、約1年がかりで商品化。豆のほのかな甘みとうまみが特徴で、別添えの二見浦の海水でできた「岩戸の塩」で味わうことで、より豆の味が引き立つという。3パック250円、2月末まで限定販売。

藤屋窓月堂は、羽二重粉にメレンゲなどを加えた柔らかな餅の中に黒どむを混ぜ込んだ「ふくは餅」(6個入り650円)をつくった。ほんのり甘くふわっとした食感で、納豆の味わいをいかした。大喜は、月替わりの「伊勢春慶季節弁当」(3850円)の甘味として、ふくは餅をアレンジして取り入れた。

3社は、市観光協会関係者を介してコラボ。このほど、厄よけで知られる同市の松尾観音寺で、新商品を奉納し祈とうを受けた。ヤマジン食品の加藤淳子社長(53)は「食べてくれた人が、健康に過ごせるよう願いを込めた。多くの人に味わってほしい」と話していた。