伊勢新聞

パールズ一丸で女王の座奪還へ 全国女子ラグビー、22日開幕 三重

【全国女子選手権2年ぶり優勝に向けて熱心に練習するパールズの選手ら=19日、四日市市内で】

15人制女子日本一を決める、第9回全国女子ラグビーフットボール選手権が22日、三重県鈴鹿市御薗町のスポーツの杜鈴鹿で開幕する。関東と関西の各地区2位までが出場して準決勝2試合が行われ、四日市市拠点の関西1位チーム・パールズは関東2位の東京山九フェニックスと対戦する。2連覇が懸かった昨年は、新型コロナウイルスの影響で準決勝の出場を辞退。2年ぶりの準決勝を勝ち抜き、2月5日に神奈川県小田原市で開催の決勝に進んで王座奪還を目指す。

関西予選を兼ねた昨年暮れの関西女子大会で6連覇。決勝では、4月から6月にかけて開催の7人制の太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ年間総合2位のながとブルーエンジェルスなどで構成する九州・ながと合同の勢いに飲まれかけたが、チーム一丸で逆転した。

クラブキャプテンのFL齊藤聖奈ら8選手が昨年10月8日から11月12日まで開催のワールドカップニュージーランド大会で代表入り。主力を欠いても全国上位で戦えるチームを目指し、早くから準備を進めてきた。今年度太陽生命ウィメンズセブンズシリーズは年間総合4位。10月5、6日に開催の栃木国体7人制では初優勝した。

関西女子大会の日本代表組の出場は九州・ながと戦で逆転トライを決めた齊藤ら一部の選手にとどまったが全国女子大会はフルメンバーで戦える見込み。さらに勢いを加速させるのが、昨年11月に新加入した女子7人制代表経験者のSH山中美緒(トヨタ自動車)だ。

リオデジャネイロ、東京の五輪2大会で代表入りした27歳は持ち味のパス回し、キックで短期間でチームの中心選手に。豊富な経験を若手の多いバックス陣に還元しており、バックスリーダーも務める22歳の三谷咲月主将も「安心感を与えてくれる」と絶大な信頼を置く。


【女子セブンズ日本代表経験者の山中(右)。加入3カ月だが着実にチームに溶け込んでいる=19日、四日市市内で】

準決勝の相手、東京山九フェニックスは今季7人制で苦杯をなめさせられた相手。「ホーム戦に来てくれるサポーターの前でしっかり勝って優勝決定戦につなげる」と気を引き締める三谷。パールズの一員として試合に臨むのは初めての山中も「必ず勝って、チームに貢献する」と意気込んでいる。